0歳教育と聞いて、どんな印象を持ちますか。
- 興味はあるけど、何から始めたらいいかわからない
- 仕事をしてるので、十分な時間がとれない
- 習い事をさせるような余裕がない
こんなところでしょうか。

0歳から教育するなんて、さぞかし難しい英才教育なんでしょう。
いえいえ、そんなことはありませんよ。
0歳教育に必要なのは、あなたの「言葉」と「人さし指」だけです。
今回は、「今日からできる0歳教育の始め方」をご紹介します。
肩の力を抜いて、気軽にお付き合いください。
0歳教育は「語りかけ」が肝心


今から200年近く前の19世紀初頭、ドイツにカール・ビッテという牧師がいました。
当時、その村に住んでいた校長や、警察署長などインテリと呼ばれる人たちは「才能は生まれつきのもので、愚か者はいくら教育してものびない」と結論付けていました。
そんな中、カール・ビッテはひとり「人は誰でも教育すれば能力は伸びる」と信じていました。
もし生まれた時から、子どもに望ましい教育を与えてやれば、子どもはいくらでも知能の高い子供に育てることができ、秀れた才能を身に付けさせることができる
引用元:七田 真(昭和51年)「0歳教育の秘密」栄光出版社
そんな彼が実践した教育とは、「生まれたばかりの子への語りかけ」でした。
子どもが目覚めて機嫌がいいとき、できるだけ話しかけてやるのがまずその第一歩でした。
引用元:七田 真(昭和51年)「0歳教育の秘密」栄光出版社



赤ちゃんには言葉は通じないんだから、語りかけても意味ないでしょ?
目もろくに見えないし、声もちゃんと聞こえているかわからない。
当然、日本語の意味なんて全く理解できません。
それでも、語りかけることに意味があるんでしょうか。
子どもは考える動物


子どもというのものは、元来考える動物だから、彼らの活動が始まる瞬間から、見たもの、聞いたもの、触れるものについて考え、そして結論を下していくだろう。
引用元:七田 真(昭和51年)「0歳教育の秘密」栄光出版社
あなたも、0歳児のこんな行動に疑問を持ったことはないでしょうか。
- おもちゃを発見する
- 手に取る
- にぎにぎと感触を確かめる
- 口に入れる
- 投げる・落とす
- 次のおもちゃに興味をうつす
そして、これを永遠と繰り返す。
おもちゃだけでなく財布やリモコンなど、目に映るすべてのものを物色します。



あれはいったい何をしているんだろう??
カール・ビッテに言わせると、これらはすべて「0歳児の子どもが、考え・結論を下している」というんです。
こどもの感覚は0歳で大きく成長する
1才までは特に脳の発達が目覚しい時期で、たとえば“見える”をつかさどる第一次視覚野という部分のシナプス(脳内の神経細胞同士をつなぐジョイント部分のこと)量は生後2ヶ月ぐらいで一気に増え、8ヶ月で一生の最大数に達します。
引用元:バンダイ公式アンパンマン玩具情報サイト
シナプスとは、脳の中にある様々な感覚をつなぐ役割のことです。
要するに、「見える能力は生後2か月から発達し、生後8か月までに大きく成長する」ということです。
そして、カールビッテの語りかけ最大の功績は、この人生最大の成長期により多くの刺激を与えられることにあります。
私も0歳児の次男の興味の移り変わりには、いつも驚かされるばかりです。
目の前のおもちゃに突進したかと思ったらすぐに投げ捨て、今度は別のおもちゃに突進する。
目につくものすべてに突進していきます。



まさに見境なし、節操がありません(笑)
幼児教育の観点で0歳児を観察する
今度は少し心を落ち着かせて、そんな彼らの行動を幼児教育の観点から見てみましょう。
- おもちゃに突進し
- にぎにぎと触り
- 口に入れ
- 投げ
- 次のおもちゃに突進する
いつもはその行動に振り回されてばかりですが、幼児教育だと思えば面白い発見ができそうです。
- 新しい発見をし
- 手触りを確かめ
- 味わい
- 音を聞き
- 新しい発見にむけて行動する
目につくもの全てに興味をもち、確かめ、行動する。
その過程で「笑い、怒り、怯え」そんなことを繰り返しながら脳内では着々とシナプスが形成されているんでしょう。
こうやって見てみると、彼らの頭から知恵熱さえでてきそうな気がします。
そして、こんな彼らの脳内活動を大きく手助けするのがあなたの「語りかけ」です。
0歳教育の始め方


0歳児はあなたの知らないところで、毎日こんなことを繰り返して脳のシナプスを急激に成長させています。



わたしにも、何かしてあげられることはないんでしょうか。
ここでもカール・ビッテの教えを見てみましょう。
牧師は自分の指を子供の目の前に持っていって、指を動かしてみせ、カールの目がその動きを追うのを見て、力強いはっきりした声で「ゆびゆび」と繰り返し、何度も発音して聞かせました。こうしてこの赤ん坊は普通の赤ん坊にはまだ意味のない外界の事物が、早くから意味を持って映るようになりました。
引用元:七田 真(昭和51年)「0歳教育の秘密」栄光出版社
どうですか?これならあなたにもできそうじゃないですか?
機嫌がいいときを見計らって、自分の指を見せ「ゆびゆび」と語りかければいいんです。
「ゆび」が終われば、リモコンでも、時計でも、ぬいぐるみでもなんでも構いません。



子どもが突進するものの名前を、片っ端から「語りかけ」ればいいんですね。
まずは「ゆび」から始めましょう
「語りかけ」といわれて、身構えてしまった人も多いんじゃないでしょうか。
特に男性は、言葉も発しない赤ん坊になにを語りかけていいかわからないと思います。



わたしもはじめはそうでした(汗)
気の利いた言葉を選ぶ必要はありませんし、むりやりお話を展開する必要もなしです。
とにかく、子どもの目に映る「ものの名前」を教えてあげればよいです。
手始めにあなたの「ゆび」から始めましょう。
そして、ゆびが終われば次の「新しい発見」を、あなたの「ゆび」で指し示してあげましょう。
今日から0歳教育を始めてみよう


今ではわたしも毎日(休みの週末だけですが)、子供たちに多くのことを語りかけています。
とはいえ、そんなに語彙力もないので。



そのブロックは三角だね、青色だね、硬いね、、、
とかこんな感じです。なにも難しいことはしてません。
こんなことからで十分です。
ぜひ、あなたもやってみてください。
牧師はまた、赤ん坊をできるだけ外に抱いて出て、新鮮な空気にふれさせて、太陽の光を受けさせると同時に、村の阿知ことの事物を見せながら、まだ全然口も聞けない子供にいろいろと話しかけてやりました。(中略)
「きれいだろう、真っ赤な夕陽がすばらしくきれいだね」(中略)
眼に映る全てが、赤ん坊にとって新しい刺激であり知識になっていくのでした。
引用元:七田 真(昭和51年)「0歳教育の秘密」栄光出版社
部屋の中に飽きてきたら、外に出てみましょう。
外に出たら、教えられることは「ものの名前」や「色」だけではありません。
- 涼しい風
- まぶしい太陽
- 甘い香りの花
- うるさい車
- かわいい猫
見えるものや感じたこと。新しい発見はたっぷりあります。
「涼しいね」とか、「まぶしいね」と言いながら新しい刺激をたっぷり与えてあげましょう。
こうなればもはや、「言葉も話せない赤ん坊に、いったいなにを語りかけたらいいんだ」なんて悩む必要はどこにもありません。



これからであなたも、子どもたちの「立派な教師」の仲間入りです。
その手のスマホを閉じて、かわいい我が子に0歳教育を始めてみましょう。
- 子どもは0歳から学び始める、今すぐに語りかけることを始めよう
- まずは「ものの名前」から教えてあげる、目につくものすべてが新鮮で刺激的
▼語りかけにぴったりのサービスご紹介
語りかけの手助けと言えば、やっぱり絵本がイチバンです。
けど、どんな絵本を選んでよいかわからない人も多いですよね。
「絵本クラブ」は、年齢にあわせて絵本選びのプロが家庭で揃えておきたい良書を毎月バランスよく届けてくれます。



「ものの名前」が終わったら、今度は絵本を通して語りかけを続けてみましょう。
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